Hくん「おれが支えておくからやってみんさい。」
Rちゃん「上までのぼりたいけど、この木はつるつるでのぼれんのよ。」
~11月のある日~
木にのぼりたいRちゃん(写真右・4歳児)とHくん(写真左・5歳児)の会話です。
Hくん「クギとかさせばじょうぶなふみ台になるけど、気にクギをさすのは木が痛いけな、違う方法を考えよう。」
木と木の間に木の棒をはさんで踏み台にしています。
Hくん「おれがのぼって見せるから見といて!やり方がわかるかも。」
Hくんがのぼるのを後ろから見守るRちゃん。「どうやったら、そんな力が出せるんだ・・・」
~次の日~
踏み台にする木を積み重ねて増やしてみたHくん
Rちゃん「これなら木のてっぺんにちょっと近くなったなぁ。」
Hくんの試行錯誤が続きます。
木の上にひもを使って足場を作る
目指しているのはスタッフが作ったツリーハウスにかけられいる木のはしご
「これはロープを上手に結ばんといけんから、上手なスタッフにやり方を教えてもらおう」と話す2人。
Rちゃん「わたしにはまだてっぺんまではのぼれそうにないや。」
Hくん「大丈夫。おれが卒園するころには、てっぺんまで行けるけぇ。」
Rちゃん「でも、くやしいからまた練習しよ!!」
Hくんは、Rちゃんの「木にのぼりたい」の気持ちに寄り添い一緒に方法を考えていました。そして、木の事も考えて木を傷つけない方法を試行錯誤。それは、今までの生活の中で″木も命″ということを感じていたからだと思います。
保育者は、本当に危ないときには助けられるよう見守っていただけで、2人の世界で「木にのぼりたい」を叶えようとしていました。きっとRちゃんは、これからも何度も失敗を重ねながら木にのぼることに挑戦していくと思います。困ったときにHくんが寄り添ってくれて、あーでもない、こーでもない、と一緒に考えたこと。それが彼らにとっての成長発達につながったのだと思います。
私たち大人はすぐに結果を求めず、子どもたちの今に寄り添っていきたいと感じました。Rちゃんがあの木にのぼれるようになった頃には、きっとたくさんの成長を得ているのだと思います。大人が教えるではない子どもとの関係を大切にしていこうと感じる時間でした。
認定こども園ぱっかスタッフ
村山 美森(みもりん)
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