今週のポニーエクスプレスonlineは、事業部長のタイタンこと阪本宜之が活動の中で感じたことをお届けします。
初めての“親子”スキーキャンプ
先日、親子スキーキャンプの引率をする機会がありました。普段のスキーキャンプでは、子どもたちとカウンセラーたちとで実施している為、保護者の方がいるという状況は初めてでした。参加してくれた子どもたちは小学校1年生から6年生までの6人でした。全くの初心者の子どもを除いて、4人の班を私が担当することになりました。
スキーの力量には少し差があり、中級斜面をスイスイ滑る事ができる子と、ゆっくり何とか滑り下りる子とが混在しているという感じでした。
そんな力量がバラバラなメンバーでも、上手なお姉さんが少し待ってあげたり、練習中の子は、みんなに追いつこうとちょっと頑張ってみたりと、楽しく滑っていました。しばらくして、保護者の方が合流し、我が子と一緒に滑ってくれるということになりました。
私は班の子どもたちを連れて、何本か滑った後、リフトに乗りゲレンデに目をやると、その親子が目に入りました。子どもさんが転んで中々立ち上がれないでいました。保護者の方は何とか立てるように声掛けをしていましたが、なかなか立てない様子でした。
その様子を見て私が初めてスキーをした時の事を思い出しました。
母に甘えてしまった初スキー
私が初めてスキーをしたのは小学生の高学年の頃でした。母が経験者だったので色々教えてくれたのですが、上手くできず、しまいには何故か母に対して怒っていました。恥ずかしながら、それが私の人生初スキーでした。
その後、今度は友人たちとスキーに行くことになりました。その時もあまり上手にはできなかったのですが、「ここで泣き言を言ったらカッコ悪い!」と思い、何とか最後まで滑りきりました。最後まであきらめずに滑ると、何とか形になり、ちょっぴり自信が持てました。そこからちょこちょこスキーに通うようになりました。
改めて、当時の事を振り返ると、上手く滑れないもどかしさを、母のせいにしていたのだと思います。母への安心感から甘えてしまっていました。そして、友人という第三者の前では、“甘え”に逃げる事ができず、結果自身と向き合い続けて、何とかスキーの面白さを掴み取りました。
“第三者と”だからできる事
親子キャンプでのあのワンシーンと、そこから思い出された自身の体験から、今更ながら「子どもたちは“第三者と”だからできること」もあると気づかされました。どうしても子どもは親に甘えてしまいます。私はそれで良いと思っています。ただ、親元を離れて第三者と何かをする経験も大切だと感じました。小学生も中学生も一人の人として、第三者の人達の中で寝食を共にする、一緒に何かをする。そんな経験の積み重ねが、自然と子どもたちを逞しくしてくれるんだと思います。
子どもたちにとって“ちょうど良い第三者”でありたいなぁと思えた一泊二日でした。そして、あの時八つ当たりをしたのに、優しく受け止めてくれたおかげで今でもスキーを好きでいられる事に気付きました。おかん、ありがとう!
阪本 宜之(タイタン)
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